「ロードバイク縦置きスタンドを使用すると、自転車の重量がスポーク1本にかかるのでは?」
「段差もない平地で、いきなりスポークが1本パツンと折れてしまった」
このようなスポークに関する不安の声をいただくことがあります。
スポークにはテンションがかかっています(引っ張り力)
スポークテンションとは、スポークにかかる引っ張り力のことです。
ハブからリムへ放射状に張られ、常に引っ張られることでホイールの形状を保っています。
では、このスポークのテンションはどの程度なのでしょうか。

シマノのディーラーマニュアルによると、DURA-ACE WH-R9100-C24-CL / WH-9000 のリア左側で、約600〜900N(ニュートン)とされています。
なお、N(ニュートン)は力の単位で、次の式で表されます。
重さ(N)=質量(kg)×9.8(m/s²)
自転車の自重による力は「圧縮力」として働く

自転車の重量を10kgとすると、重力は約100Nです。
この力は接地面からの反力としてホイールにかかり、ハブと接地面の間では圧縮方向の力として働きます。
ただし重要なのは、この荷重は1本のスポークに集中するのではなく、接地付近の複数のスポークに分散されるという点です。
仮に単純化して、1接地点あたり50N程度の力がかかると考えても、実際にはさらに分散されるため、1本あたりの影響はごく小さくなります。
自重によるスポークへの影響
スポークテンション(600〜900N)に対して、自重による影響は一部にとどまります。
またスポークは圧縮されるのではなく、テンションがわずかに緩む方向に変化するだけです。
このことから、自重による影響は構造的に見て非常に小さいといえます。
縦置きによる影響

平置きの場合、自転車の自重は前後2つの接地面で支えられます。
一方、縦置きでは接地が1点になるため、1箇所あたりの荷重は増加します。
ただし、ホイール全体で荷重が分散される構造であることに変わりはありません。
そのため、特定のスポーク1本に大きな負荷が集中するわけではなく、影響は限定的です。
縦置きだけがスポークに悪影響を与えるのであれば、横置きでも同様の問題が起きるはずです。
しかし実際には、いずれの保管方法でも荷重は分散されるため、スポーク破損の主な原因になるとは考えにくいです。
なお、スポーク破損の主な原因は以下のようなものです。
- 走行による繰り返し荷重(疲労)
- スポークテンションの不均一
- 振れ取り不良
- ニップルの緩み
どうしても気になる場合は、ホイールを外して吊り下げ保管する方法もありますが、実用上は縦置き・横置きの違いを過度に気にする必要はないでしょう。

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